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  • 2019/10/10

    組子の書院障子

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    書院障子は古くより床の間や長押、欄間などと並び和室を構成する建具として愛されてきました。高い意匠性は組子の技術によって支えられています。今回は、長い歴史のなかで継承されてきた書院障子と組子技術についてご説明します。

    上質な空間にふさわしいデザイン
    日本家屋の歴史は古く、建築様式や木工技術などは日本古来の宗教文化や伝統文化と深く関わるなかで発展を遂げてきました。京都や奈良をはじめ全国に残る寺社仏閣、室町時代に花開いた茶室文化を原型とする日本座敷などはその典型です。
    東山文化を象徴する銀閣の一層は書院造でした。第8代将軍足利義政はここに畳と襖、障子などを設け書院として仕切り、書画や侘茶をたしなんだといいます。華美を避け、素朴さのなかに美しさを見出すわびさびの精神は、静寂と和みを好む日本の建築文化に受け継がれていきました。
    書院障子はもともと茶室の付け書院などに設けられる和建具です。縦繁障子を入れたシンプルなものから独創性に富むデザインの作風まで、その意匠は高度な組子技術によって広がりをみせています。細い木枠の上から花鳥風月や動植物の姿をダイナミックに再現する技術は、まさに職人芸の領域です。組子技術もまた何百年という歴史のなかで磨き抜かれ、書院障子などの和建具の魅力を引き出す伝統技術として継承されています。

    数百以上の紋様と適した道具で生み出される
    書院障子、戸襖、仕切戸、欄間など、組子細工によって編み出される建具はひとつひとつに個性ある姿を見ることができます。完成されたものを見ると組子のデザインはバリエーション豊かなように映りますが、文様の種類としてはふたつしかありません。菱組子と格子組子です。製作ではまず菱のかたち、あるいは格子状に組んで「地組」と呼ばれるフレームをつくりますが、細かい木枠のなかに「葉っぱ」と呼ばれる薄い木片をすき間なく重ねていきます。この1ミリにも満たない薄さのパーツで色とりどりの図柄が生み出されるわけです。組子の紋様は、地組と葉っぱの組み合わせで数百種以上におよびます。
    芸術的な文様も、素材や製法に合う道具を選んではじめて生まれます。木工具からデジタル加工の機械まで幅広く、それを使いこなす熟練の腕も大きな要素となるのはいうまでもありません。カンナだけでその数は数十種類以上、ひとつとして同じ手触りや刃先の感覚のものはなく、素材や製法にピッタリの道具が選ばれます。ここにもまた、職人たちの絶妙な勘と卓越した技術が感じられます。

    まとめ
    組子細工でつくられた書院障子は木の温もりがあり、気品に満ちた作風のものが少なくありません。和の趣にこだわりたい方におすすめの建具です。

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