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  • 2020/01/15

    組子紋様「麻の葉」とは

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    海外でも人気を呼んでいる、日本の伝統技術「組子」。多くの人を惹きつける魅力のひとつが、精緻な技術によって生み出された幾何学模様です。一見複雑にみえる意匠も、実は「麻の葉」という、日本人にとってなじみ深い植物の葉を原型としています。今回は、組子の代表的な文様である「麻の葉」についてご説明します。

    スタンダードな文様「麻の葉」
    組子建具の独特な存在感は、多彩な紋様の組み合わせによって生み出されます。数ある文様のなかでもとりわけポピュラーな一種が、「麻の葉」です。その名の通り、麻の葉の形に似ていることからそう呼ばれています。
    麻の葉は、伝統的な和柄として、組子のほか、家紋、仏像、着物などに取り入れられています。古来、日本人はこの菱形の美しい植物を好み、着物の生地や生活道具の原材料に使ってきました。
    麻は単に美しいだけでなく、短期間ですくすくと育つたくましい生命力も兼ね備えます。麻の素材は丈夫で強く、長持ちもしたことから、その神秘性に多くの人が惹かれ、信仰の対象として祀られてきた歴史があります。
    麻の葉文様をいくつも重ね合わせることで、デザインは自在に変化し、緻密で鮮やかな幾何学模様としてその姿をとどめます。組み合わせの数だけ、際立つ個性を持つ建具が生まれるのです。デザインも豊富な分、用途も幅広く、間仕切り建具や組子パネルとして、ホテルや高級住宅の和室などに用いられています。

    オーダーメイドで広がるデザインの可能性
    麻の葉は、数ある組子紋様のなかのひとつです。シンプルな菱形模様から、さらに異なる組み方の紋様を重ね合わせ、まったく味わいの異なるデザインに変化させることも可能です。
    独自のデザイン、多様なニーズに対応できる受注品を制作するうえで、もっとも適するアプローチが、オーダーメイドではないでしょうか。ABE KOGYOは、70年来培ってきた組子技術を生かして、和建具、造作家具、室内ドアなどをオーダーメイドにて受注してきました。用途はもちろん、室内の雰囲気なども加味しながら、お客さまの要望を形にする製作に取り組んでいます。デザインバリエーションも豊富なため、きめ細かなニーズにも対応できます。
    麻の葉文様を使った手法は、「三組手」と呼ばれます。正六角形に組んだ地組を基調とし、その柄を自由自在に組み合わせることで複雑な幾何学模様を形成します。「二重麻の葉」「八重麻の葉」などは、麻の葉文様をベースに生まれた組子の一種で、より細かな柄入れをした意匠が特徴です。このように精巧な作品もオーダーメイドによって可能となります。

    まとめ
    欄間や書院障子といった伝統製品はもちろん、組子パネルや仕切り建具にも生かされる「麻の葉」。ABE KOUGYOでは、用途や雰囲気に合わせて製作するオーダーメイドで、理想に近い組子の完成を目指します。

    【関連製品】
    組子特設サイト
    https://www.abekogyo.co.jp/kumiko/

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