建具を長持ちさせるためには、こまめなお手入れが重要です。また、お手入れ方法は建具の種類ごとに違います。建具をお手入れする意味や適切な方法を知ることが、長期使用の秘訣。そこで今回はなぜ建具のお手入れは重要であるかをご説明し、建具に適したお手入れ方法を種類別にご紹介します。
建具のお手入れはなぜ重要?
室内建具は、通常、雨風にさらされる心配がありません。しかし、季節や冷暖房の影響を受けやすく、ホコリと湿気も怖い存在。室内建具の多くは木材や紙が使われているので、素材に反りや捻じれが生じるケースも少なくありません。
障子には、どうしてもホコリが付着します。ホコリが湿気を吸うと障子紙にシミができてしまい、障子の白さを保つためには放置できません。木材部分も温度や湿度の差により変形する可能性があり、開け閉めが悪くなってないか気をつける必要があります。
ふすま紙は障子紙と同じく表面にホコリが付くだけでなく、湿気を吸うとカビが発生する場合もあります。それでもカビ防止を理由に長く開け放しておくと、前面になった部分ばかり日焼けすることも珍しくありません。できるだけ良好な状態を維持するためには、換気の時間にも配慮が求められます。
障子やふすまに限らず、あらゆる建具で大切なのは日頃のお手入れであり、それを怠らなければカビや変色などのトラブルを防止できます。また何か不具合があったとき早めに対処できるので、掃除はもちろん、こまめなチェックも大切です。
室内建具のお手入れ方法
室内建具は、しっかりメンテナンスすると長持ちします。障子・ふすま・白木・アルミサッシのお手入れ方法は以下のとおりです。
<障子>
障子は、日常的にハタキをかけてホコリを払います。桟や枠の部分にシミがついたときは、漂白剤を使ってシミ抜きをします。まず漂白剤を適度に薄めてからティッシュペーパーを浸し、それをシミ部分にあてておきます。シミが抜けた後は、少し湿らせた雑巾で拭いてください。
<ふすま>
ふすまも基本的にハタキをかけますが、枠は水拭きです。引手部分の汚れは、消しゴムを使うとよいでしょう。ふすま紙を張り替えるまでの期間は、3~4年です。ふすまが湿気の影響により反ってしまっても、慌てて交換する必要はありません。表裏を入れ替えると元通りに直る場合があるので、しばらく様子をみましょう。
<白木>
白木は、水拭きすると汚れやすくなるので乾拭きを心がけましょう。汚れがひどいときは白木用漂白剤で落とし、その後にお湯拭きをします。アルミサッシは、水で薄めた中性洗剤をスポンジに含ませて拭きます。たわしやクレンザーを使って表面塗装を傷つけた場合、あるいは表面に水分が残っていると腐食の原因になるので注意が必要です。
まとめ
室内建具は、それぞれお手入れ方法が違います。同じ建具でも、掃除する場所によって使用する道具を変えたほうがよい場合もあります。そのほかにも紙を張り替えるタイミングや洗剤の種類に気を使って、建具を長持ちさせてください。
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