造作家具はユーザー自身が設計に関わることもあるため、愛着もひとしおという方も多いのではないでしょうか? 転居の際も、できれば新居に持ち運びたいと考える方がいても不思議ではありません。
その造作家具ですが、新居でも使うことができるかどうかは気になるところ。これにはいくつかの条件をクリアする必要があります。今回は、造作家具が転居先でも使える条件と、撤去する際の処分方法についてご説明します。
新居でも使える寸法・デザインかどうか?
既成家具と異なり、造作家具はお部屋の条件に合わせて製作されます。家具の横幅も高さも、使用中の壁の寸法あってのものです。天井と家具上部の間、あるいは家具と柱の間を確認すると、ほとんどすき間が生じていないのがわかるでしょう。寸法だけでなく、カラーやデザインもインテリアの色調を意識して整えられ、その部屋に違和感なく納まるように設置されているのがオーダー家具というものです。
このようにお部屋の条件に合わせて緻密に設計された家具が、新居でもまったく同じように使えるかというと、なかなかそうはいきません。今の家具は、壁の寸法や柱の位置、梁の有無、コンセントの場所など、さまざまな要素を考慮して製作されているはず。これらの点を考えると、使える例もあるものの、稀なケースと思ってください。
まったく同じサイズの家具をそのまま使用するのは難しくても、サイズを若干変更したり天袋を付けたりするなどの補修で対応できることがあります。ただ、その際は補修費用がかかる点に注意が必要です。
造作家具を撤去する際は?
新居に移設できない場合、そのまま残す方法もあります。ただし、残したまま転居が可能かどうかは大家さんもしくは管理会社が決めることなので、事前の確認が大切です。
撤去しなければならない場合、リフォーム業者や解体業者、あるいは取り付けてくれた家具業者に頼んで撤去してもらう方法が賢明です。造作家具は壁や天井にビスで固定されているため、クロスの張り替えがともないます。また、固定範囲が床にも及ぶ場合は、フローリングの補修も必要となるでしょう。
まとめ
今ある造作家具が新居に対応できるかどうかは、寸法やデザインの条件を確認して判断します。いずれにしても、不動産会社や管理会社に相談するところからはじめてください。撤去は解体業者や取り付けてくれた家具業者に頼むのが得策です。
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